示差走査熱量測定(DSC)による結晶性高分子材料の熱的特性評価

示差走査熱量測定(DSC)は結晶性高分子材料の熱的特性評価に非常に有効な手法です。
例として、2種類の飲料用PETボトル(飲み口が透明なものと白色のもの)の飲み口部を測定しました。

図1 PETボトル飲み口部のDSC測定結果

飲み口が透明なボトルは樹脂の結晶化度が低く、ガラス転移、冷結晶化による発熱、結晶の融解による吸熱が観測されました。それに対して飲み口が白色のボトルは、顕著に確認されたのは結晶の融解による吸熱のみであることから樹脂が結晶化していると推察され、ホットパック充填に対応した耐熱性に優れたボトルであることが確認されました。
DSCは結晶性高分子材料の成型不良(結晶化不十分による耐熱性・機械的特性の低下)の解析において非常に有効な手法です。ご興味ございましたらお気軽にご相談ください。

ご利用を希望される方へ

このページのご紹介内容は、試験計測(依頼試験)技術開発受託(受託研究)でご利用いただけます。

料金表(単位欄にメーカー・型式を表記している場合:機器使用料金(特に記載がない限り単位は1時間あたり))
料金NO.項目単位(又はメーカー・型式)料金
E2432示差走査熱量測定(DSC)1測定につき17,270円
E2433示差走査熱量測定(DSC)液体窒素使用1測定につき23,430円
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  • 担当:化学技術部 新エネルギーグループ